淡水の物語と日記

内海淡水のフィクション・物語と日記のブログです

愛の音-2-

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 ラブラブソファーの前のガラステーブルには、奈美の誕生日をお祝いする苺が並んだ二人用の丸ケーキがあります。プレートには奈美ちゃんお誕生日おめでとうと書かれています。ケーキ屋さんは小さな女の子がお祝いしてもらうんだろうと思って作ったかもしれないけれど、奈美は二十五歳の女子です。裕二のマンションに通ってきて、男の裕二に女のサービスをしてあげる。
「食べよ、ケーキ、奈美ちゃん、お口をあけて」
「ああん、ご主人さま、あああん、うふっ、美味しい」
「美味しいだろ、ここのケーキ、評判なので、食べさせてあげようと思って、さ」
「美味しいです、とっても、ご主人さまは、食べないの」
「食べる、奈美ちゃんと一緒に、食べちゃう」
ラブラブソファーに横並び、裕二の左に奈美が座っています。ぴったしと腰がくっついた二人です。奈美は裾が白いレースのピンク色スカートに白色セーター姿です。ソファーに座っていると膝が丸出しです。ストーブをつけているから温かいです。ケーキをお口に入れてもらった奈美が、今度は裕二に、フォークに刺したケーキを食べさせてあげます。裕二は、もう左腕を奈美の背中にまわしていて、奈美の右膝と裕二の左膝がぴったしとくっつけた格好です。
「ああん、して、ご主人さま、ああん、して、ああん」
フォークに刺したケーキのかけらを口に入れてもらって、あむあむと食べる裕二です。フォークを持った奈美の左手首を、裕二が右手で軽く握ります。フォークをテーブルに置かせる裕二。奈美は右腕を裕二の背中にまわしています。フォークをテーブルに置いた奈美が、裕二に引き寄せられ、抱かれます。甘いケーキの味覚がまだ残った奈美と裕二です。奈美はラブラブソファーに座ったまま、抱かれて上半身をねじります。顔を裕二に向けて目を閉じます。
「はぁああっ、ご主人さま、ああっ」
唇が重ねられてきて、奈美は、背筋にゾクゾクの感覚がはしります。裕二は、奈美を抱き、唇に唇を重ねて唇を開けさせます。奈美は裕二の唇に、唇を開かせられるままに、こころもち開きます。裕二の舌先が、前の歯に、当たるのがわかります。奈美は、歯を少しだけ開きます。裕二の舌先を、舌先でとらえます。むずむず感覚が走ります。
「ううっ、ううっ、ふぅううっ」
唇を合わせてしまって、舌を絡ませたら、奈美が為されるがままになることを、裕二にはわかります。奈美の呼吸が乱れてきます。裕二は、右手を奈美の膝と膝の間に入れてやります。
<ああっ、ああっ、ああ、ああ、ああん、ごしゅじんさまぁ、ああっ>
唇を塞がれ、舌を絡ませられた奈美は、膝と膝の間へ、温かい手をさしこまれて、心のなかで、ことばを洩らします。裕二は、奈美の息する甘味に擦れた音に反応していきます。手の平に、手の甲に、奈美の柔い肌の温もりを感じます。唇を離して、うつむく裕二。奈美がつけたピンクのスカート、白いレースが太腿の中ほどにあって、膝から太腿の半分が露出していて、目に入ってきて、じんじん、心が騒ぎだします。短いソックスを穿いた奈美の足は生足です。黒いブルマと白いショーツで腰からお尻を包んでいる奈美です。裕二は、奈美に膝を少し開かせたまま、白いセーターの裾から手を入れ、胸へとあげていきます。奈美は裕二の腕の中です。

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愛の音-1-

愛の音
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 向井奈美は25才の誕生日を、小杉裕二のマンションで祝うことになりました。裕二がバースディーケーキを用意してくれています。ケーキのほかに、夜の食事は手作りではなくて、セブンの店で買い求めた惣菜を温めて並べただけだし、スープは粉末でお湯でといたらできあがりです。でも、奈美は、誕生日を好きな男性と二人だけで祝ってもらえることに幸福感をもっています。
「うんうん、ドア開けたから、入っておいで」
オートロックのドア、裕二は銀行員で32才です。奈美も裕二も結婚適齢期です。一月ほど奈美は、裕二のマンションンで一緒に過ごしていたんですが、自由がないということでまた別々になったのでした。
「うん、来たよ、こんばんわ」
「うわぁ、ドレッシーだねぇ、可愛いなぁ、奈美ちゃん」
ドアが開き、奈美が入ってきます。廊下を通ってリビングの、ラブラブソファーの前に立った奈美です。裕二の目に入ったのは奈美の美しいドレスです。とはいっても外で歩いても不思議ではない程度の派手さです。白色のレースがピンクのスカートの裾に縫われていて、上半身は白色セーターにピンクのブレザー姿です。まるで等身大のお人形みたいだ、と男の裕二は感じます。奈美は、すっかり美しくなって、かってのような暗いイメージはありません。
「たっぷり、かわいがってね、ご主人さま」
奈美は、にっこり笑って、顔を斜めに傾けます。奈美は、裕二のことをご主人さまと呼ぶようになっているのです。生活費の援助を奈美は裕二から受けているのです。奈美は、コンビニのパートタイマーで、お金儲けをしているけれど、足らない分、裕二からの援助を受けているのです。
「うん、うん、奈美、たっぷり可愛がってやるから、ね」
「お腹空いた、ご主人さま、わたしのバースディーパーティーよ、今夜は」
「うんうん、チンして、グラタン、それからサラダ、ケーキも一緒に」
リビングは八畳の洋間で、普段はバストイレの横のキッチンスペースで食事を摂るのですが、今夜は奈美の誕生日だから、リビングのガラスのテーブルに並べてあるのです。飲み物は、ワイン、缶の酎ハイ、ウイスキーは飲まない、日本酒も飲まない裕二です。それに習って奈美もワインを飲み缶酎ハイを飲むのです。ビールは用意してあるけど、飲みません。
「乾杯、奈美ちゃん、誕生日、おめでとう」
「ありがと、ございます、ご主人さま」
ワインを注いだグラスでカチンと音を立て、奈美が唇にクラスをつけ、裕二も唇にグラスをつけます。裕二は、ラブラブソファーに座った横に奈美をはべらせ、斜めに向きあうのです。裕二が左側、奈美が右側です。
「さあ、さあ、奈美ちゃん、お尻丸出しして、お料理、お食べ」
「いやぁあん、ご主人さま、そんなの、だめですよ」
「まあ、いいか、あとで、ぼくが、剝いてあげるから」
「寒いわね、ストーブ、いれましょうか、ご主人さま」
「そうだね、寒いと、身動きできないね、暖めよう」
赤い色になるパネルの電気ストーブに、奈美がスイッチを入れに、裕二から離れて、後を向いて、ストーブにスイッチを入れた奈美です。奈美が裕二のことをご主人さまと呼ぶように、裕二は奈美に何をしてもよい、というのです。男と女だから、世に言うエッチなことをするわけですが、裕二の欲望のままに、奈美が従っていく、という暗黙の了解です。もちろん、奈美は、受け身だけではありません。自分の欲求を満たしてもらうお道具として、裕二にしてほしいことを、具体的に言うようにと、ご主人さまから言われているところです。

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日記181208

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はなと小説ホームページ
今日から明日にかけて北国では雪が降るという予報です。
寒くなりました、冬が到来してきています。
金沢へ自家用車でいく最後が、明後日からの予定です。
区切りがつけようと思っています。
いくつかの縁を切ってきて、来年は再出発の年としたいと思います。
思い起こせばこれまでにも、ふりだしに戻って再出発、と何度か思ってきた。
何度か再出発をして、ぐるぐる回ってきて、もう最後の出発でしょうね。

ふりだしに戻って、現代表現研究所、フォトハウス表現塾、これの成熟をもくろむ。
総合文化研究所が掲げた四つの区分があります。
学校、生産、発信、交流、この四つは縦段階です。
これにたいして現代表現研究所は、絵画、写真、映像、音楽、文学と横のひろがりです。
学校、生産、発信、交流のレベルと絵画、写真、映像、音楽、文学のレベルを合わせる。
文学のひとつ、語学、英語を学ぶ、そこから領域の奥を見る、これは可能です。
石塚さんには、この領域をゆだねていけば、いいのかも知れませんね。

グローバル化していく、資本が集中していく、個人がないがしろにされていく。
この個人を救済とはいわないが、ないがしろにされないために、どうするか。
個人が自立して、生産にも携わり、個人としての足場を確保する、拠って起つ場所。
この場所を、それぞれのイメージの中に創っていって、共有するという概念でしょうか。
自分の居る場所、自分の居場所、この居場所を創ろうというのが大きな目的ですね。
まさに現代は個人が目覚めて自立する時代です。
自立するためには、そのことを自覚する必要があり、これを促す塾が必要、ということ。



日記181207

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はなと小説ホームページ
シューベルトのピアノ曲をかけていて、即興曲を聴いています。
即興曲といってもいくつかあるみたいで、D899、第三番、第四番と書かれています。
それからD935、第一番、とか演奏者はケンプさん、文、読んでいても、感動は起こりませんね。
いつごろだったのか、まだ高校生だったか、LPレコードを買った中にこの曲があった。

ピアノを習いたいと思っていたころ、でもピアノなんて高嶺の花で、生活環境にはなかった。
十字屋へ就職してピアノを練習しはじめ、茨木の店まで習いに行って、二年間。
その頃の事、鮮明に思い出しますけど、それ以来ピアノフアンです。
でも、この音の連なりが重たいなと感じた時期があって、バッハのヴァイオリン。
パルテータとか、でも、いまの心境は、ピアノで、こころ癒される、掻き立てられる。

秋丸さんが、カプラーの著作の背表紙を載せ、フェースブックの記事にしていました。
先ほど、自分の過去の記事かと一瞬思った、見覚えのある書籍が並んでいる。
いま、そのカプラーのことを書くには知識が自分のモノにはなっていなくて書けない。
秋丸さんはまだ若い学者さんですね、日本絵画とか研究されているんですが、素敵です。

ぼくにはもうそんなに時間がないんですよ、10年で82歳、20年ゆうたら92歳ですよ。
それに頭の中がほんわりしてきていて、思考回路が働かなくなってきている。
いつまでも現役で、プロジェクトとか立ち上げたいと思って、やっているけど。
ワークショップも開催する予定で、来年には、早々にやっていこうと思っています。
今日はここまで、うっとり、まどろんでいます。

日記181206

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はなと小説ホームページ
奈良から京都へ、と都が移ってきた歴史を追うようにして、古跡を辿っています。
あっちこっちと、奈良へは文字さんに、京都は自分なりに、古跡を訪ねているところです。
日本文化の起源みたいなところを、イメージのなかに捉えていきたいなぁ、と思うのです。
古跡巡りって、結局、豪族の長、その後は天皇と親族、それらのお墓巡りだと気づいた。
そう思うと、興味半減してしまって、写真単独で見せるには限界を感じてしまいます。
言葉がイメージをつくりあげ、そのイメージは写真によってつくられる、その循環ですかね。
歴史というものがけっこうフィクションなわけで、想像力と史実の関連ですね。
ただいま試行錯誤中で、東松さんを超えるには、これしかないなぁ、と思ったり、です。

京都は太秦から嵯峨野、嵯峨にかけての古跡を辿って、ブログに天皇陵を掲載しました。
自分の感覚として、あまり深くへ入っちゃいけない、それは自分に反する、との思いがある。
でも載せた文徳天皇陵は、京都鳴滝の音戸山の一角ですね、そこにある御陵です。
保田與十郎という浪漫派の作家ですが、この保田の住居がこの陵の傍でした。
保田の家が鳴滝にあるというのはかなり以前から知っていたけれど、あらためて知った。
天皇陵と隣り合わせの場所に住まいを置いた、その思想の背景を知りたいなと思った。

天皇陵と浪漫派と保田與十郎の相関関係を解析したら作品になる、と思います。
天皇制ということにも、今なら、写真表現の領域で研究可能、ということでしょうか。
ただ、浪漫派をかたちつくった保田與十郎を反面教師として、今を捉えられるか、です。
でも、国体としての天皇制を、文章ではなくて写真で組み立てていける時代だと思います。
豪族の古墳から、天皇陵になってきたぼくの写真シリーズ「フォト」です。
写真表現の基底に日本国、これの形、つまり国体という枠組みがテーマ、です。
ドキュメントであるけれど、これをプライベートで扱えるかどうか、思考してみます。


日記181205

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はなと小説ホームページ
小説を手掛けだしたのは18歳のころでした。
約10年ほどがんばってみたけれど、モノにはならなかった。
それで、小説書きを目指すのは諦め、カメラ表現の道にはいった。
それはそれでそこそこ作品が作れるようになったが、約10年で中断した。
写真を再開し、小説書きを再開しだしたのは、15年ほど前からでした。
約20年間、表現することから離れていた。
もう年齢も古希を越えて、写真と小説と評論、なんて欲張っています。
自画自賛だから、それはそれでいいと思っているところです。
気分が落ち込むことが多いから、これは病的な何かかも知れない。
創作というのは、そういう中から生まれてくるのかも知れない。
よろしく頼む。
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